「Nipponの異」3/14報告

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Nippon学の第3回は、他国の文化と比較しながら日本人の特徴を洗い出す『Nipponの異』です。3月14日(日曜日)、午前9:30〜12:00、会場は『竹の丸』ギャラリー、受講者は9名でした。
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講師のイシカワ エウニセ アケミ先生は、ブラジルで生まれ1987年に渡来された日系3世です。移民や在日外国人の研究を専門にされ、現在静岡文化芸術大学で国際文化を教えていらっしゃいます。
ブラジルと日本は、一昨年移民100周年を迎え、現在その子孫が逆移民しているなか、民族というデリケートなテーマを正確な教材で座学するのが、今回のNippon学です。

では、講座の内容を掻い摘んでご紹介します。

* 基礎から・・・
‘日系一世とは’、日本で生まれ海外に移民した日本人を指します。その子供が2世、孫は3世になり、一般的に6世以上は区別した言い方はしないそうです。
そもそも日系人の歴史は、100年以上前にはアメリカへ移住していましたが、排日運動が高まり、1908年・初めてブラジルを目指しました。その一行の中には、掛川出身の平野運平さんが居ます。コーヒー農園などへ出稼ぎ、数年で帰国の予定が現地では新しい「日本人社会」ができ、現在は130万〜150万人の子孫らが日系人として暮らしています。

* ブラジルでの日系人の暮らし・・・
エウニセ先生は、子供の頃から「貴方は優秀でなければいけない、なぜなら日本人だから」と、父親に躾られたそうです。移民一世の厳しい労働を支えたものは、‘日本人としての誇り’だったようで、その心は子孫にも受け継がれていますが、若い世代には少々煙たがられているようです。演歌・盆踊り・運動会・のど自慢・ラジオ体操などの娯楽的な物は伝承され、風呂や仏壇などは現地生産で売られているそうです。 
しかし教育面では、日系人経営の私立学校でさえ日本語教育はオプションで、日本文化は正確には伝わっていません。
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そもそもブラジルは、‘移民の国’と言える程様々な人種が混在しています。生活水準は、大卒のサラリーマンでも月収4〜5万円、物価はそれなりに安いのですが、生活の不安定から‘海外への出稼ぎ’は多いようで、日本へは35万円の諸費用が有れば合法的に移民できるそうです。

* 受け入れる日本は・・・
日本は政府の施策で、日系人の受け入れを積極的に行ってきました。
政府は、ビザ(3年)で帰国するだろう、日本語は通じるだろう、と予測しましたが、9割以上が定住し、20年住んでも日本語の離せない日系人社会が確立されたのは大きな誤算でした。1987年には2250人だった在日ブラジル人は、23年後の現在は300,000人です。
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* 日本とブラジルの異とは・・・
日系ブラジル人にとって日本での生活は、夢に描いたような裕福なものではないようです。収入が高くても物価が高く、厳しい労働条件と‘採用と解雇の連続’で、やはり生活は不安定です。それでも在日生活を楽しめるのは、楽観的な国民性のようです。
異人種・異文化・異色の混在で培われたブラジルの国民性に比べ、一方の日本人は完璧を求め・ルールを重視し‘内と外’とキチンと分ける習慣がある、つまりまじめ過ぎると先生は仰いました。例えば自殺者の多さは、理想や完璧を求めるあまりに起こるし、価値観の違う日系ブラジル人が新しい社会を作ろうとしてもそこにマニュアルを求める。日本人の‘おもてなし’的なサービスは、いつまでも客人扱いで表面の交流に留まっている。時には放り自立する日系人を作るのも大切。社会全体で、日系ブラジル人と共存していくの意識を持ってもらいたいと先生は仰いました。

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講座は、途中ブラジルのお菓子とコーヒーでブレイクタイムをはさみ、あっと言う間の2時間半でした。もっと日本人の異質性を聞きたかったのですが、最後は時間切れ。‘まじめすぎる’に尽きるとも思います。そう思われている日本人と、マナーの悪い日系ブラジル人? 知らない同士が勝手なイメージをもっているのも事実です。

これまでにない日本の学び方が『Nipponの異』で出来ました。
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posted by スローライフ掛川 at 2010/03/30 21:52 | Comment(0) | アクティビティプログラム>NIPPON学
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